2011/03/07

フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展

昨日、渋谷Bunkamuraのフェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展を観てきました


ドイツのシュテーデル美術館より95点が展示されています 
約200年の開館以来、まとめて作品が貸し出されるのは今回が初めてだとか 
改装工事に伴い実現したみたいです






いやあ めっっちゃ良かった!
他にも勿論素晴らしい作品がたくさんあるのですが やはりこれは圧倒的な存在感がありました


ヨハネス・フェルメール 「地理学者」1669年


フェルメールは43年の生涯を送ったとされていますが これは37歳の頃に描かれたもの

フェルメールといえば「牛乳を注ぐ女」や「真珠の耳飾りの少女」が有名ですが
30数点しかないと言われる作品の中で 男性の半身を描いたものは2点しかないのだとか
その内の貴重な一点です しかも東京初上陸!


サイズはそれ程大きくないんですが、 惹き込まれます
やっぱり光の入り方がすごくきれい

やわらかくて あたたかくて そしてとても品を感じます


大航海時代を象徴する作品で 
17世紀オランダには最新の地理情報が集結しており、世界への情報の発信基地となっていたらしいのですが ひとつひとつのモチーフを読み解くことでその面白味がぐんと増します


例えば地球儀
私は絵を観た限りでは判らなかったんですが、オランダの重要な商圏であるインド洋海域が正面に向けられているのだとか

後ろにかけられている地図は オランダ東インド会社の公認地図製作者を代々務めたブラウ家により発行されたヨーロッパ地図

地理学者が羽織っている上着は 「ヤポンス・ロック(日本の着衣)」と呼ばれ、交易によってオランダにもたらされた日本の着物やその模造品を指しているらしい
裕福な市民階級のステータス・シンボルだったんだとか


などなど、初めて知ったことがたくさん!
また18世紀に作られた地球儀や、17世紀のコンパス、ヨーロッパ地図も合わせて展示されており、とても興味深かったです



そのほか印象に残った絵は

ペーテル・パウル・ルーベンスとヤン・ブックホルスト
「竪琴を弾くダヴィデ王」 1616年頃-40年代後半


ルーベンスが描いたのは頭部のみで 後から体の部分や琴を描き足してダヴィデ王にしたのだとか



ヘリット・ダヴ 「夕食の食卓を片付ける女性」 1655-60年頃


ロウソクと、少女の持つランタンの僅かな明かりによって照らされた様子が丁寧に表現されていて美しかったです



アドリアーン・ブラウエル 「苦い飲み物」 1636-38年頃


もうこれ大好き こんなに表情豊かな作品は当時珍しかったのだとか




ヤン・ブリューゲル(父)の工房 「ガラスの花瓶に生けた花」 1610-25年頃


描いてある花の咲く季節がバラバラなことから、空想の絵と言われているんだそうです
当時、珍しい種類の花は高価で こういった作品は裕福な人々のステータスにもなっていたのだとか



本当それぞれに意味があるのですね
それを読み解くことで当時の時代背景や暮らしの様子が伺えるなんて 面白いことこの上ありません

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